日本は何故かドクターヘリの配備が遅れました。今年(2009年)は、このシステムが試行的に動
きはじめてから丁度10年ですが、ドイツ、スイス、アメリカなどはもはや40年近く前、1970年頃からヘリコプター救急が始まりました。
次いでフランス、イギリス、オランダ、オーストリアなどでも救急ヘリコプターの配備が進み、
これらの主要国だけでも総計およそ1,000機の救急ヘリコプターが日常的に飛んでおります。
その原則は、ドイツの模範的な例に見るように、半径50キロくらいの範囲を各機の担当地域とし
ています。ヘリコプターの巡航速度は時速200キロ程度ですから、担当地域の最も遠いところでも15分くらいで到達します。平均すれば8分ほどで医師と患者が出会い、その場で治療が始まります。
しかも、これらの国ではヘリコプターも決して特殊な手段ではありません。救急車と同じように
日常的に使われ、1日数回の救急出動をしています。
これで、いわゆる手遅れも少なくなり、救急車を待っていたのでは死んだかもしれない人の命も
救われます。
いま日本では医療過疎を嘆き、救急医療の危機を叫ぶ声が高まっていますが、世界の先進事例に照らすならば、これらの問題はヘリコプターによって相当程度に軽減し、解消されるはずです。
このHEM-Netホームページでは、そうした外国の先進事例も数多くご紹介してゆく予定です。
| 国 |
開始年 |
国土面積 |
拠点数 |
配備密度 |
| ドイツ |
1970 |
357 |
80 |
1.76 |
| アメリカ |
1972 |
9,366 |
699 |
0.59 |
| スイス |
1973 |
41 |
15 |
2.87 |
| オーストリア |
1983 |
84 |
38 |
3.55 |
| フランス |
1983 |
544 |
30 |
0.43 |
| イギリス |
1987 |
243 |
26 |
0.84 |
| イタリア |
1987 |
301 |
47 |
1.23 |
| スペイン |
1989 |
506 |
25 |
0.39 |
| オランダ |
1995 |
42 |
4 |
0.75 |
| 日本(ドクターヘリ) |
2001 |
378 |
18 |
0.37 |
| 合 計 |
- |
- |
982 |
- |
[注]配備密度は各拠点の担当地域を半径50kmの地域として、その面積に拠点数をかけ、国土面積で割ったものです。